スーツで自転車通勤はダサくはないけど注意点アリ。選び方も含めて解説します。

最近、スーツ姿で自転車に乗っている方の姿を見る機会が増えた気がしますよね。「健康のために自転車通勤をしたいけど、スーツ姿で乗るとダサいかな」などとお悩みの方も少なくないでしょう。

そこで本稿では、スーツで自転車通勤をすることはダサいのか、一つの考え方をお示ししつつ、そのデメリットや、自転車通勤のためのスーツの選び方などについて詳しくお伝えしていきます。

目次

スーツで自転車通勤はダサい?

まず結論の一つを申し上げると、スーツで自転車に乗ること自体がダサい、ということはありません。

フォーマルな装いの代表であることに変わりはありませんが、セットアップ型のスーツが多く出回るようになったり、スーツでリュックを背負うことがふつうになってきたりと、スーツスタイルにおいてカジュアルダウン化が進んでいます。

一方、昨今の健康志向などもあいまって、電車や車での通勤を自転車に切り替えようという風潮も出てきています。会社との往復でも運動をしようということですね。

こうした動きの中で、街中でもスーツ姿で自転車に乗る姿がよく見られるようになりました。これだけ「スーツ×自転車」の光景が当たり前になり、かつカジュアル化の傾向が進んでいると、「うわ、スーツで自転車に乗ってる!ダサいなぁ」なんて思われることは基本的にないわけです。

致命的なデメリットが

しかし、これには致命的な欠陥が。ご想像の通り、スーツが傷む原因になるのです。

主にダメージが出やすい箇所は以下の通り。

傷みやすい箇所主な原因
パンツの裾チェーンやギアとの接触/裾の引きずりによる擦れ
お尻・太もも周辺サドルとの摩擦/座る時間が長いことで繊維が劣化
膝まわりペダリング動作による伸縮/屈伸で縫い目に負荷
脇の下・背中発汗による湿気と塩分が生地にダメージを与える
肩・袖口リュックやバッグのストラップの摩擦
ジャケットの前立て前傾姿勢によるシワの固定化・型崩れ

特に、パンツの裾、お尻、太もも周辺、膝まわりのあたりは、負荷が大きくなります。

ジャケットを着るような季節の場合は、パンツほどではないにしても、ジャケットにもある程度の負荷はかかってきますね。リュックなどを背負っていたら、接地面のこすれによって、テカリにも繋がってきます。

当然ながら、スーツは自転車に乗ることを想定してつくられたものではないので、“想定外の不自然な動き”が繰り返されれば、とにかくスーツは傷みます。

ですから、スーツ好きな方は、少なくとも大事なスーツを着て自転車に乗ることはありません。逆に言うと、傷み具合がわかる人からすると、「自転車×スーツ」を見て、「スーツが傷んでそうだな…」と思われるリスクは大いにあるわけです。その意味では、一部から「ダサい」と思われるリスクもあるという見方もできるかもしれません。

自転車に乗る場合のスーツの選び方

それでも、健康のため、あるいは会社への距離などの事情から、どうしても自転車通勤をしたいという方もいらっしゃるでしょう。

もちろん、通勤の間だけでもラフな格好で、到着後に着替えることができればベストなのですが、そうもいかない場合、以下の点に注意したスーツ選びをしたいところです。

低価格で“使い捨て”感覚のスーツを

まず大前提として、ご自身の大事なスーツは絶対に着ないようにしてください。とにかくスーツの痛みに繋がる自転車通勤ですから、ここぞというときにピシッとかっこよく着たいスーツで自転車に乗るのはナンセンス。何なら、この通勤のために安いスーツを買ってもいいくらいです。くれぐれも“1軍スーツ”で自転車に乗ることのないようにしていただきたいところです。

ストレッチ性のあるスーツ

その上で、できる限り機能性を重視したスーツを選んでいただくと、より快適に自転車に乗れると思います。ゴワゴワ感のある固い生地ではなく、ストレッチ性があって伸びるタイプの方が、単純に漕ぎやすいですし、傷みも軽減されます。

ウール100%のスーツでもストレッチのきいた生地はありますが、できるだけ安いもので済ませようとするなら、ポリエステルなどの化学繊維が中心になった生地のスーツが主な選択肢になるでしょう。ポリエステルこそ、ストレッチ性や速乾性などの機能性を重視した生地をつくりやすいので、これは理にかなっているとはいえます。

しかしポリエステルの割合が大きくなるほど、テカリが出やすくなるというデメリットもあるので注意が必要です。

主に生地がこすれた部分が次第にテカってくるのですが、サドルと常にこすれることになるお尻の部分や、リュックを背負っていたら背中部分も特に気になります。テカリが生じると、だらしない印象を与え、スーツが一気にダサくなってしまいますから、これにも留意しておく必要があると思われます。

パンツを複数用意

そんなテカリも含めて、傷みが集中しやすいパンツについては、できればツーパンツ(スペアパンツ)を用意しておきたいですね。既製品でも「ツーパンツスーツ」として売られているものもありますから、ぜひそちらを選びたいところ。

そもそもふつうに使っているだけでもパンツから劣化するといわれるスーツですから、自転車にも乗るとあればなおさら劣化のリスクは高まります。せっかくジャケットはまだ使える状態なのに、パンツがダメになったせいでもう上下ともに使えないということになってしまってはもったいないですから、自転車通勤に使おうと考えている方にこそ、ツーパンツをオススメしたいところです。

アフターケアをお忘れなく

これはスーツの選び方ではなありませんが、ダメージの大きい使い方をした後は、しっかりケアも忘れないことが重要でしょう。

きちんとハンガーにかけて、必ず丸1~2日くらいは休ませるのは絶必です。

また特にシワになりやすいパンツの膝裏部分は、スチーマーで伸ばした上で干すなど、対策が必要です。シワになった部分を湿らせて、スラックス用のハンガー(裾を挟んで吊るせるタイプ)で吊るしておくだけでも、けっこう伸びますよ。

自転車に乗らないときでも、膝裏のシワには注意したいですね。

というわけで、スーツで自転車に乗るのはダサいのか、また乗るときの注意点などについて、詳しくお伝えしてきました。皆様のご参考になれば幸いです。

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