スーツの短い丈や「ノークッション」はダサい時代になったのか

つい最近までは細身のスーツが幅を利かせていたと思えば、近頃はカジュアル着もスーツスタイルも「ゆったりシルエット」が主流になっているという声も聞こえてきます。

こうした中、手持ちのスーツの丈の短さが気になる方、あるいは「短い丈感やノークッションの丈感が好きだけどダサいのかな?」「これからは長めの方がいいのかな?」とお悩みの方、少なくないのではないでしょうか。

そんな方々へ、これまで低価格オーダースーツを10着以上仕立ててきた経験などをもとに、一つの解をお示ししていきます。

目次

すっきり見える短いノークッション丈

これでちょうど「ノークッション」くらい

そもそも短めの丈はなぜ人気なのかというと、そのすっきりとした印象ゆえに他なりません。

丈が長いと裾部分にたゆみができて、野暮ったく見える場合があることから、細身なスーツを好む若年層を中心に人気を博していったわけです。

上記の写真はたゆみ(クッション)がないいわゆる「ノークッション」と呼ばれる丈感ですが、これよりも短くなると、「短めな丈だな」感が強まるといえるでしょう。くるぶしくらいの丈感にして足首が少し見えると、それはそれでかっこいい見え方になるという考え方(足の最も細い足首部分が見えることによる視覚効果)もあるのですが、短くなればなるほど軽快でカジュアルな印象に寄っていきます。

つまり、いくら「細身・短め」が流行っていたにしても、一歩間違えたら「そもそもスーツとしてその短さはNGでしょう」というリスクと隣り合わせだったということです。「短め」という言葉では許容されないレベルの着方をしている人も、決して少なくなかったわけです。

時代はクラシック回帰へ…

これで「ハーフクッション」くらい(写真はカシヤマの2.5万円オーダースーツ

そんな「細身・短め」時代が、終わりを迎えつつあるようです。

それはファッションの“ゆったり化路線”の影響もあるでしょうが、「さすがに細く作り過ぎでしょう」「さすがに短すぎでしょう」というスーツ姿が増えてきたことで揺り戻しが起こったともいえるかもしれません。オーダースーツ店でも「最近はクラシック回帰が進んでいまして」と、細身なサイジングがあまり勧められなくなってきましたね。

ですから、短めがお好きだという方も、今はせいぜい「ノークッション」が限界の短さといえるでしょうか。それより短くなると、よほどうまく着こなしていない限り、「時代遅れ」な印象を与えてしまいかねません。もちろん、セットアップやジャケパンなどのカジュアル寄りなスタイルであえて短めにするのはまた別の話ですが。

とはいえそこからいきなりツークッション(裾が靴の甲にあたり、たゆみが2つできるくらいの長さ)以上の長さにするのは、野暮ったく見えるリスクも大いにあり。特段のこだわりが無い場合、ビジネスシーンなどでも問題なく、かつきれいに着こなすには、ワンクッションかハーフクッション(ワンクッションとノークッションの間くらい)くらいがちょうどよいのではないでしょうか。

丈は長くできることも

ここまでお読みいただき、「手持ちのスラックス、短すぎてもう履けないなぁ……」と思った方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、裾は短くするだけでなく、少しなら長くすることもできる場合があります。ダブルの場合は難しいことも多いのですが、シングルの場合は可能なことが多いです。お直し料はだいたい1500~3000円くらいで収まることがほとんどですから、気になる場合は、まずは購入した店舗に持って行ってみてください。

皆様の参考になれば幸いです。

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